HPの問題

さすがに毎日意味のあることを書くのは疲れる。ところで昨晩からのシリコンバレーの大きなニュースはHPの不法の情報収集スキャンダル問題で、5人が訴追を受けることになった。なにせ、筆者は1985年から1991年間HPに勤めた経験があり、その際の持ち株プログラムでいくばくかの株式を所有しているので、この問題には大いに興味がある。

ボードの情報をメディアにリークしているボードメンバーがいると見た、会長のPat Dunnが外部の探偵(古い!!)事務所を雇い、メディアやその他のボードメンバーの電話を掛けた情報などを不正な方法(pretexting)で入手したというもので、当初はCEOのHurdは関係していなかったということで、Dunnが来年1月に会長を辞任するものの、ボードのメンバーとしては残るといういい加減な方法でごまかそうとしたが、その後批判が集中して、Dunnは即辞任(ボードも)しなくてはならなくなった。それを発表したHurdも自らの関与(少なくとも全く知らなかった訳ではない)を認めた。ただし、Hurdは詳細を知らず(と本人は言う)ということで、お咎めなし。しかし、カリフォルニア州の検事は問題ありと訴追の構えだった。

DunnとHurdは国会で証人質問を受けた。昨夜、カリフォルニア州の検事は終にDunnと他4人を訴追。Dunnは現在癌の治療を受けるために入院中。検事はその事実に関しては個人的には気の毒だと思うが、彼女の訴追をやめる気はないと述べている。

この事実が流れた後、HPの株はわずかに上昇で(今日はわずかに下がっているが、これは多分関係ないであろう)これは折込済み、もうDunnは辞任しており、Hurdは無傷。ただし、検事はこれで捜査終了ではないと宣言している。個人株主としてはこれで、幕引きであって欲しいと思う反面。後でHurdにお咎めがくればそのときは大きく問題となるだろう。しかし、天下のHPのBoardにしては本当にお粗末。Dunnは国会での証人質問で、「やったことが違法だとは知らなかった。」と発言して質問した国会議員もあきれていた。Compaqの買収の際ももめたが、HPたのんまっせ。

Zeekay